セミナーシリーズ
AIとの親密な関係をめぐる倫理学
2026年9月11日(金)15:30-17:00
Guest speaker: 清水 颯 氏(北海道大学人間知・脳・AI研究教育センター[CHAIN] 特任助教)
生成AIやAIコンパニオンの発展により、AIは単なる道具ではなく、相談相手、友人、恋人、ケアの担い手のような存在として現れつつある。
本講演では、AIとの親密な関係がどのように形成されるのか、そしてそれは人間にとって望ましいものなのか、それとも危険なものなのかを、AI倫理の観点から検討する。
しかし、こうした関係が投げかけるのは、AIが人間にもたらす利益や危険をめぐる問いだけではない。
AIが人格をもつ他者であるかのように現れるとき、私たちはAIに対して、どのような倫理的態度をとるべきなのだろうか。
重要なのは、AIが人格であるかという存在論的な問いに答えることだけでなく、人格ではないかもしれないAIとの関係においても、なぜ私たちの振る舞いが倫理的に問題となるのかを考えることである。
そこで、AIの内的性質や道徳的地位だけでなく、AIがどのような文脈で他者として現れ、人間の実践をいかに方向づけるのかに注目する関係論的アプローチから、この問題に迫る。
セミナー詳細: https://tiar.centers.tsukuba.ac.jp/news/2199/
AI倫理における人間と人間以外の動物
2026年4月20日(月)13:30-15:00
Guest speaker: 竹下 昌志氏(名古屋大学大学院情報学研究科研究員・学振PD)
近年の急速なAI 技術の発展により、AI は人間社会にさまざまな影響を与えている。
一方で、業務の多くの点を効率化し、研究者にとっても不可欠な技術になりつつある。他方で、AI 技術はさまざまな悪影響も及ぼす。
例えば、学習データに含まれる差別的バイアスを学習し、人々を不公平に扱うことがある。
本発表では、AI 技術が人間に与えるこうした負の影響を検討しつつ、その影響範囲が人間以外の動物にまで及んでいることを指摘する。
その上で、AI 倫理を考える際、現在主流の「人間中心」のアプローチはこうした人間以外の動物を見落とす可能性があることを指摘し、AI 倫理の視野を拡大すべきであると論じる。


